薬剤師の資格

そもそも薬剤師と名乗るためには、まずは年1回行なわれている薬剤師国家試験に合格し、合格後申請して名簿に名前を掲載させることで、厚生労働大臣から免許を交付しされなければなりません。

ですが、薬剤師となると付与される資格や、薬剤師になった後に取得していくことが望まれる資格というものもあります。

薬剤師になることで付与される資格としては、まず試験はなく、講習を受けるだけでよいものとして、毒物劇物取扱責任者や食品衛生管理者、衛生検査技師、麻薬取締官、衛生管理者などがあります。

また薬剤師の資格があれば受験資格が付与される資格としては、病院等の医療機関で様々な臨床検査を行なう技術者となれる資格である臨床検査技師や、甲種危険物取扱者、労働衛生コンサルタントなどがあります。

さらに、試験はあるものの試験科目が免除されるものとして、産業財産権などに関する業務を行なう弁理士があります。 薬剤師の資格があることで、受験資格を得ることが出来たり試験科目を免除されたりする資格の多くが、国家資格となっているものです。

また、薬剤師以外の資格を目指すだけでなく、薬剤師という業務をさらに専門的に行なっていける知識や技術があることを証明する資格もあります。

これは、薬剤師生涯研修として、多くの団体が研修を行ない、その研修の受講実績に基づいて認定資格を交付しているものです。

これらの認定資格は、薬剤師にとって必要なものと認められており、研修認定制度を評価し、認証する機関として、薬剤師認定制度認証機構という団体が2004年に設立されたほどです。

現在のところ、財団法人日本薬剤師研修センターや東邦大学薬学部、慶応義塾大学薬学部、明治薬科大学薬学部、神戸薬科大学薬学部、新潟薬科大学薬学部、北海道薬科大学薬学部、星薬科大学薬学部をはじめとして12の実施機構が認証を受けており、認定薬剤師証を発行しています。

また他にも、この薬剤認定制度認証機構に認証されていないものの、学会として認定制度を実施している学会もあります。

これには、日本医療薬学会、日本生薬学会、日本病院薬剤師会があります。

認定実務実習指導薬剤師

これは日本薬剤師研修センターが厚生労働省の補助事業として始め、2010年からは独自事業となりました。薬学部が6年制となることで長期の薬局病院実習が必修科目となりましたが、このことに対応して発行される資格とされています。

この資格の取得条件としては、薬剤師としての実務経験が5年以上あること、ワークショップや講習会の研修を受講して受講証明書を得ることがあります。現在のところ、薬局薬剤師で約7,000人、病院薬剤師で約3,500人が取得しています。

がん薬物療法認定薬剤師

これは、日本病院薬剤師会が認定している資格で、がんに対する薬物療法を行う際に必要な認定資格となっています。 他にも、感染制御認定薬剤師やスポーツファーマシスト、漢方薬・生薬認定薬剤師、緩和薬物療法認定薬剤師、プライマリ・ケア認定薬剤師、在宅療養支援薬剤師、認定禁煙指導薬剤師等があります。

さらに薬剤師の資格としては、専門薬剤師というものがあります。これは、薬剤師がさらに専門性を高めることで医師の負担を軽減し、安全かつ安心な薬物療法が可能になるよう、設置されました。

日本病院薬剤師会が認定するもの

がん専門薬剤師、感染制御専門薬剤師、精神科専門薬剤師、妊婦・授乳婦専門薬剤師、HIV感染専門薬剤師

その他の協会が認定するもの

中医専門薬剤師、禁煙専門薬剤師 この専門薬剤師は、各専門薬剤師に対応する認定薬剤師の資格を受けるのはもちろん、さらにその上に専門領域に関する学会発表や学術論文の提出、専門薬剤師認定試験に合格すること等が必要となっていて、非常に高度な知識を持っていることを認められる薬剤師の資格となっています。

これらの高度な薬剤師の資格は、医薬品による事故を防ぐとともに、医薬品を治療として利用していくことで、薬剤師がさらに医療チームに積極的に関われるようになっているもので、有資格者の活躍が期待されています。